インバウンド需要は今どうなっている?訪日外国人の最新動向と、いま準備しておきたいこと

インバウンド需要今どうなってる

記事をご覧いただきありがとうございます。
チャットボットの運用をしている中の人です。

日々シナリオを考えたり、お客様から届くメッセージを見たり、改善を繰り返したり。
このブログでは、そんな運用の現場で「なるほど」と思ったことや、「これは意外だったな」と感じたことを
運用者目線でゆるく書いています。

この記事でわかること
・訪日外国人の最新動向と、インバウンド需要の現状
・外国人観光客が日本旅行で困っていること
・店舗や企業が今からできるインバウンド対策

このブログでも最近、

「飲食店で外国人のお客様をどう案内するか」

「美容サロンで多言語対応ができたらどうなるか」

「観光・体験サービスではどう活用できるか」

といったインバウンドについての記事を書いてきました。

そこで今回は少し番外編。

チャットボットの話から少し離れて、

「そもそも日本のインバウンド需要は今どうなっているのか?」

というところを、最近のデータを見ながら考えてみたいと思います。

Contents

訪日外国人は、実際どのくらい増えている?

最近、街を歩いていて、

「外国人観光客、本当に増えたな」

と感じることはありませんか?

数字を見ても、その変化はかなり大きなものです。

日本政府観光局(JNTO)によると、訪日外国人数は、

  • 2023年:約2,507万人
  • 2024年:約3,687万人
  • 2025年:約4,268万人

と推移しています。

2025年は前年比15.8%増となり、年間4,200万人を超えて過去最高を更新しました。

コロナ禍から「戻った」という段階を越えて、訪日旅行市場そのものが以前より大きくなっていると考えた方がよさそうです。

もちろん、ずっと増え続けているわけではありません。

直近の2026年8月は約310万人で、前年同月比9.6%減となりました。

航空便の減便や台風による欠航、季節による旅行需要の変化などもあり、月単位では増減があります。

それでも、

訪日外国人が非常に多い状態そのものは続いている。

という見方が近そうです。

出典: 日本政府観光局(JNTO)「訪日外客統計」
日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数(2026年8月推計値)」

「外国人観光客=有名観光地だけ」の話でもなさそうです

インバウンドというと、

東京、京都、大阪、富士山。

そんな有名観光地をイメージすることが多いかもしれません。

ですが、実際の日本旅行では、観光地を見るだけでなく、食事をしたり、買い物をしたり、街を歩いたりと、日本での日常そのものも旅行体験の一部になっています。

私たちからすると普通の飲食店や街並み、買い物でも、海外から来た人にとっては一つの「日本らしい体験」になることがあります。

そう考えると、インバウンド対策はホテルや大規模な観光施設だけの話ではありません。

飲食店や美容サロン、小売店、体験サービスなど、普段は「観光業」と意識していない事業者にも関係する話になってきています。

日本旅行の満足度は高い。でも「困っていること」もある

外国人旅行者が増えている一方で、日本を旅行する中で困っていることもあります。

観光庁が2025年11月から2026年1月にかけて、訪日外国人旅行者4,110人を対象に実施した調査では、
旅行中に困ったこととして、

  • ごみ箱の少なさ:17.2%
  • 施設等のスタッフとのコミュニケーション:15.4%
  • 観光地や地域の混雑:12.9%
  • 交通機関の利用:11.3%
  • 多言語表示の少なさ・わかりにくさ:10.9%
  • クレジット・デビットカードの利用:10.7%

などが挙げられています。

数字を見ると、単に「外国人観光客が増えている」というだけでなく、実際の旅行中に言葉や情報の伝わり方で困っている人が一定数いることが分かります。

中でも、個人的に気になるのが、

「コミュニケーション」と「多言語表示」

です。

ここは、大規模な設備投資をしなくても、店舗や企業側の工夫で改善できる余地があります。

出典: 観光庁「訪日外国人旅行者の受入環境に関する調査」

特にコミュニケーションで困る場所は「飲食店」

同じ調査では、

「施設等のスタッフとのコミュニケーションで困った」

と回答した人が困った場所として、

飲食店が38%

と最も多く挙げられています。

次いで、鉄道駅・バスターミナルが27%でした。

また、コミュニケーションに困った際には、多くの旅行者がスマートフォンや翻訳ツールなどのICTを使って対応しています。

つまり、スタッフに直接聞くだけではなく、

自分で調べて、その場で解決しようとする行動が当たり前になっている

ということです。

ここは、これからのインバウンド対策を考える上で大事なポイントではないでしょうか。

「英語を話せるスタッフを増やす」だけが対策ではない

外国人対応というと、

「英語を話せるスタッフが必要なのでは?」

「何カ国語も対応しないといけない?」

と考えてしまいがちです。

でも、今は旅行者自身がスマートフォンを使って情報を探す時代です。

店舗側も、Webサイト上で料金やサービス内容、予約方法などを分かりやすくしたり、写真や多言語表示を使ったり、
必要な情報へ簡単にたどり着けるようにするだけでも変わってきます。

つまり、

外国語を完璧に話せることと、外国人のお客様が利用しやすいことは、必ずしも同じではありません。

全部を一度に整える必要はなく、

「外国人のお客様が来たとき、どこで困りそうか?」

を一つずつ見直していく方が現実的なのではないでしょうか。

「外国人が来てから考える」より「来ても困らない状態」にしておく

たとえば外国人旅行者がGoogleマップでお店を見つけ、Webサイトを開いたとします。

そこでサービス内容や利用方法がよく分からなければ、わざわざ問い合わせるのではなく、

「別のお店にしよう」

となってしまうかもしれません。

こちらから見ると、「問い合わせがなかった」だけ。

でも実際には、その前に

選択肢から外れていた可能性があります。

これは結構もったいない話です。

インバウンド対策というと「外国人をたくさん集客するための施策」と考えがちですが、

興味を持ってくれた人を「分からない」という理由だけで逃さない

という考え方もあると思います。

日本旅行の楽しみ方が広がれば、チャンスも広がる

2025年には、訪日外国人数が年間4,200万人を超えました。

そして、日本旅行の楽しみ方も、有名観光地を見るだけではなく、食事や買い物、街歩き、
地域ならではの体験へと広がっています。

そう考えると、

「うちは観光業ではないから関係ない」

と思っていた店舗や企業でも、外国人のお客様と接点を持つ機会は今後さらに増えていくかもしれません。

まずは「外国人のお客様だったら?」で見直してみる

難しいシステムを導入する前に、

「初めて日本に来た外国人だったら、このお店やWebサイトは分かりやすいだろうか?」

という視点で一度見てみる。

それだけでも十分だと思います。

サービス内容や利用方法、問い合わせ方法など、分かりにくい部分があれば、そこが最初の改善ポイントです。

今回改めて感じたのは、

インバウンド対策は、

「外国語対応を完璧にすること」ではなく、言葉や文化が違う人でも迷わず利用できるようにすること。

なのかもしれません。

訪日外国人が多い今。

いきなり大がかりなことを始めなくても、

「外国人のお客様が来ても困らない状態」を少しずつつくっておく。

そんな準備は、これからますます意味を持ってきそうです。

【この記事の要点】
・訪日外国人は高水準で推移しており、インバウンド需要は今後も無視できない
・外国人旅行者は、コミュニケーションや多言語表示などで不便を感じている
・大がかりな対応より、まずは「分かりやすく・利用しやすくする」ことが重要


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