AI時代だからこそ体験設計の価値が高まる理由

記事をご覧いただきありがとうございます。データライド中の人です。
このブログでは、日々さまざまなWebサイトやチャット導線を見ている中で感じたことを、運用者目線で少しずつ発信しています。

ChatGPTをはじめとする生成AIの登場で、「AIが何でも答えてくれる時代」が現実になりました。

企業でもAIチャットを導入する動きが加速し、「AIを導入すれば問い合わせが減る」「AIなら接客を任せられる」と考えるケースも増えています。

しかし、実際にさまざまなAIチャットを触ってみると、あることに気づきます。

AIの性能だけでは、良い顧客体験は作れていないという点です。

チャットの運用に携わる中で、AIが進化するほど、逆に体験設計の重要性を強く感じるようになりました。

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AIは答えを作れる。でも「体験」は作れない。

生成AIは質問に対して自然な文章を返すことが得意です。

しかし、ユーザーは必ずしも「質問」が明確な状態でサイトを訪れているわけではありません。

例えばECサイトなら、

  • サイズで迷っている
  • どの商品が自分に合うか分からない
  • ギフトに向いている商品を知りたい

採用サイトなら、

  • 新卒と中途の違いを知りたい
  • 自分に合う職種なのか判断したい
  • 応募するか迷っている

このように、多くのユーザーは答えよりも「判断材料」を求めています。

本当に必要なのは「次に何をすればいいか」を示すこと

AIは質問には答えられます。

しかし、

  • 最初に何を聞けばいいか
  • どの情報から見るべきか
  • 次にどんな行動を取ればいいか

までは、自動的には設計してくれません。

だからこそ、

  • 最初の選択肢
  • 会話の流れ
  • ボタンの配置
  • 案内の順番

といった体験設計が重要になります。

AIが賢くなるほど設計の差が成果になる

同じ生成AIを使っていても、

「使いやすい」と感じるチャットと、
「結局問い合わせた方が早い」と感じるチャットがあります。

その違いは、AIではなく設計にあると私は考えています。

例えば、

「商品について知りたい」

というボタン一つでも、その先で

  • 利用シーンから探す
  • 用途から探す
  • 人気商品を見る
  • 比較する

といった導線が用意されていれば、ユーザーは迷わず目的へ進めます。

逆に、AIに自由入力だけを任せると、

「何を聞けばいいか分からない」

という状態になり、離脱してしまうことも少なくありません。

AIが優秀であることと、ユーザーが迷わず目的を達成できることは、必ずしもイコールではないのです。

AIは”案内役”ではなく”パートナー”

AIを万能な接客スタッフとして考えるのではなく、体験設計の中で役割を持つ一つの機能として考えることが重要です。

例えば、

  • 情報を探しやすくする
  • 条件を整理する
  • ユーザーの悩みを深掘りする
  • 最適なページへ案内する

こうした役割を設計することで、AIは初めて価値を発揮します。

AIは主役ではなく、ユーザーをゴールへ導くためのパートナーだと考えています。

これからは「AIを入れる」ではなく「AIをどう使うか」の時代

今後、生成AIの性能差は小さくなっていくでしょう。

どの企業でも高性能なAIを利用できる時代になれば、差がつくのはAIそのものではありません。

ユーザーにどんな体験を提供できるか。

そこが競争力になります。

だからこそ、これからは「AIを導入したか」ではなく、「AIをどう活用してユーザー体験を設計するか」が重要になると考えています。

まとめ

AIは答えを作ることができます。

しかし、

  • ユーザーが迷わない導線
  • 自然に行動できる会話
  • 必要な情報へ最短でたどり着ける体験

これらは、人が設計しなければ生まれません。

AIの進化はこれからも続いていくと思います。

しかし、そのAIをユーザーにとって価値ある体験へ変えられるかどうかは、人の設計次第です。

だからこそ私は、AI時代だからこそ体験設計の価値はさらに高まっていくと考えています。


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