カスタマーサクセスとは?「解約を防ぐ仕事」ではなく「顧客の成功をつくる仕事」

記事をご覧いただきありがとうございます。データライド中の人です。
このブログでは、日々さまざまなWebサイトやチャット導線を見ている中で感じたことを、運用者目線で少しずつ発信しています。

この記事でわかること
・カスタマーサクセスの本当の意味と役割
・カスタマーサクセスで重要な取り組み
・顧客が自走できる環境をつくる方法

「カスタマーサクセス」という言葉を聞くと、どのような仕事を思い浮かべるでしょうか。

「顧客の解約を防ぐ仕事」
「サービスを継続してもらう仕事」
「導入後のフォローをする仕事」

このようなイメージを持っている方も多いかもしれません。

もちろん、解約率を下げることや継続利用を促すことは、カスタマーサクセスにとって重要な役割です。

しかし、それだけではカスタマーサクセスの本質を捉えているとは言えません。

カスタマーサクセスが目指しているのは、サービスを「使い続けてもらうこと」ではなく、顧客がサービスを通じて「成功した」と感じられる状態をつくることです。

Contents

カスタマーサクセスとは?

カスタマーサクセス(Customer Success)とは、直訳すると「顧客の成功」です。

ただし、ここでいう「成功」は企業側が決めるものではありません。

顧客自身が、

・導入したサービスによって業務が楽になった
・売上が伸びた
・作業時間を削減できた
・新しいことに挑戦できるようになった
・課題を解決できた

など、サービスを利用することで期待していた成果を実現できることが重要です。

つまり、カスタマーサクセスの仕事は、「サービスを使ってもらうこと」ではなく、「サービスを使った先の成果まで支援すること」と考えることができます。

「導入=成功」ではない

サービスを契約してもらった時点で、顧客が成功したわけではありません。
例えば、業務効率化ツールを導入した企業があるとします。

契約が完了し、アカウントを発行した。

ここまでであれば、企業側にとっては「導入成功」に見えるかもしれません。

しかし、実際には、「使い方が分からない」、「今までのやり方を変えるのが面倒」、「どの機能を使えばいいのか分からない」という状態になっているかもしれません。

そのまま利用されなければ、顧客が期待していた成果も生まれません。

だからこそカスタマーサクセスでは、契約後の「利用開始」だけでなく、その先の「定着」や「成果」まで考える必要があります。

カスタマーサクセスは「先回りする」

カスタマーサポートでは、顧客から問い合わせが来てから対応するケースが一般的です。

一方、カスタマーサクセスでは、問題が起きる前に動くことが重要になります。

例えば、「最近、利用頻度が下がっている」、「重要な機能が使われていない」、「担当者が変わった」といった変化が見られた場合、
「何かお困りのことはありませんか?」と企業側からアプローチすることができます。

つまり、カスタマーサクセスには、

「問題が起きてから対応する」のではなく、「問題が起きる前に支援する」

という考え方があります。

重要なのは「顧客の変化」を見ること

カスタマーサクセスでは、顧客とのコミュニケーションだけでなく、利用状況などのデータも重要です。

例えば、

・ログイン頻度
・機能の利用状況
・問い合わせ件数
・契約更新状況
・成果指標
・担当者とのコミュニケーション状況

などです。

こうした情報を組み合わせることで、「順調に利用できている顧客」、「少し利用が停滞している顧客」、「解約リスクが高まっている顧客」などを把握できます。

ただし、数字だけを見ればよいわけではありません。データの変化の裏側にある「なぜ」を理解することが重要です。

ヘルススコアは「顧客を評価する数字」ではない

カスタマーサクセスでは、「ヘルススコア」という考え方があります。

ヘルススコアとは、顧客がサービスを継続して利用し、成果を出せる状態にあるかを判断するための指標です。

例えば、

・利用頻度
・機能利用率
・問い合わせ状況
・契約期間
・成果達成度

などを組み合わせて評価します。

ここで重要なのは、ヘルススコアを「顧客の良し悪しを判断する数字」にしないことです。

本来の目的は、「今、この顧客にどんな支援が必要なのか」を考えるための材料にすることです。

数字が悪くなったから「危険な顧客」と判断するのではなく、「何が起きているのか?」、「どんな支援が必要なのか?」を考えるきっかけとして活用します。

カスタマーサクセスのゴールは「自走」

カスタマーサクセスというと、手厚くサポートすることが重要だと思われがちです。

しかし、何でも企業側が支援し続ければよいわけではありません。

最終的には、顧客自身がサービスを活用し、自分たちで成果を生み出せる状態をつくることが理想です。

例えば、

「毎回担当者に聞かないと使えない」

状態よりも、

「必要なときに自分たちで使いこなせる」

状態のほうが、顧客にとって価値があります。

そのため、

・マニュアル
・FAQ
・ナレッジ
・オンボーディング
・定期的な情報提供
・活用事例

などを整備することもカスタマーサクセスの重要な仕事です。

「顧客の成功」と「企業の成功」はつながっている

カスタマーサクセスは、顧客のためだけに行うものではありません。

顧客がサービスを活用し、成果を実感できれば、「このサービスを使ってよかった」という体験につながります。

その結果、

・契約継続
・アップセル
・クロスセル
・口コミ
・紹介

など、企業側にもさまざまなメリットが生まれます。

つまり、

顧客の成功をつくることが、企業の成長にもつながる

ということです。

ここが、カスタマーサクセスが単なる「顧客対応」とは異なる大きなポイントです。

カスタマーサクセスに必要なのは「顧客理解」

どれだけ優れたサービスでも、顧客が何を実現したいのかを理解していなければ、適切な支援はできません。

例えば、同じサービスを導入した企業でも、目的は異なる可能性があります。

A社は「業務時間を削減したい」。

B社は「売上を伸ばしたい」。

C社は「担当者の負担を減らしたい」。

同じ機能を提供していても、成功の定義はそれぞれ違います。

だからこそカスタマーサクセスでは、「この顧客にとっての成功とは何か?」を最初に理解することが重要です。

カスタマーサクセスは「契約後」から始まる

営業活動では、契約を獲得することが一つの大きなゴールになります。

しかし、カスタマーサクセスにとって契約はゴールではありません。

むしろ、そこからがスタートです。

契約→オンボーディング→利用定着→活用支援→成果創出→継続・拡大

この一連の流れを設計し、顧客が成果を出せる状態をつくることがカスタマーサクセスの役割です。

まとめ

カスタマーサクセスは、単に「解約を防ぐ仕事」ではありません。

顧客がサービスを利用することで、本来実現したかった成果を達成できるように支援する仕事です。

そのためには、

・顧客の成功を定義する
・利用状況を把握する
・問題が起きる前に動く
・データとコミュニケーションの両方を見る
・顧客が自走できる環境をつくる

といった取り組みが重要になります。

そして何より大切なのは、

「自社のサービスをどう使ってもらうか」ではなく、「顧客は何を実現したいのか」を考えることです。

顧客の成功を起点にサービスや支援のあり方を考える。

それこそが、カスタマーサクセスの本質なのではないでしょうか。

【この記事の要点】
・カスタマーサクセスのゴールは「契約継続」ではなく「顧客の成功」
・顧客の変化をデータとコミュニケーションの両面から捉え、問題が起きる前に支援することが重要
・顧客の成功が契約継続やアップセル、口コミなどにつながり、結果として企業の成長にもつながる

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