記事をご覧いただきありがとうございます。データライド中の人です。
このブログでは、日々さまざまなWebサイトやチャット導線を見ている中で感じたことを、運用者目線で少しずつ発信しています。
チャットボットは、お問い合わせ対応やFAQ案内など、企業からユーザーへ情報を提供する目的で活用されることが一般的です。
しかし今回、私たちが支援した案件では少し異なるアプローチを採用したところ、興味深い結果が得られました。
今回は、その事例から得られた知見をご紹介します。
実際にあった事例
ある企業で、「新人営業社員」をキャラクターにした診断型チャットを制作しました。
一般的な商品案内やサービス説明を行うのではなく、ユーザーとの会話を目的としたシナリオです。
営業担当者が取引先や見込み顧客に対してチャットのURLを案内したところ、多くの方にアクセスしていただき、想定以上のクリック率を記録しました。
もちろん、クリック率には配布方法や営業担当者との関係性など複数の要因が影響します。
ただ、従来の案内方法と比較しても反応が良く、シナリオ設計が一因になっている可能性があると考えています。
なぜ反応が良かったのか
実際の利用状況を踏まえ、いくつかの要因を考察してみます。
売り込み感が少なかった
企業が案内するコンテンツに対して、
- 営業を受けそう
- 商品を勧められそう
- 問い合わせにつながりそう
と感じるユーザーは少なくありません。
今回のチャットは、商品説明やサービス訴求を前面に出さず、まずは会話から始まる構成にしていました。
そのため、ユーザーが警戒することなくアクセスしやすかった可能性があります。
新人キャラクターによる親近感
専門家やベテラン担当者が登場すると、安心感がある一方で距離を感じることもあります。
今回のチャットでは、新人営業社員をキャラクターに設定しました。
ユーザーにとっては、
- 話しかけやすい
- 気軽に参加できる
- 堅苦しくない
という印象につながった可能性があります。
特に初回接触では、専門性よりも親近感が行動を後押しするケースがあります。
ユーザーが主役になれる設計だった
一般的なチャットボットは、企業側が情報を伝える構成になりがちです。
一方で今回のシナリオは、ユーザー自身の考えや価値観について回答してもらう内容でした。
人は、
- 自分の考えを伝える
- 自分について話す
- 意見を求められる
といった体験に自然と参加しやすい傾向があります。
そのため、「説明を受ける」のではなく、「会話に参加する」という感覚で利用された可能性があります。
診断形式との相性
診断コンテンツは、
- 気軽に始められる
- 短時間で完了する
- 続きが気になる
といった特徴があります。
問い合わせフォームや資料請求と比較すると心理的ハードルが低く、クリックされやすい傾向があります。
今回の事例でも、診断形式であったことがアクセスを後押しした要因の一つと考えられます。
今回の事例から見えてきたこと
今回の事例から感じたのは、チャットボットは必ずしも「説明するためのツール」ではないということです。
多くの企業では、
- 商品を紹介したい
- サービスを理解してもらいたい
- 問い合わせにつなげたい
という目的からシナリオを設計します。
もちろんそれらも重要ですが、ユーザーとの最初の接点では、まず会話に参加してもらうことが優先される場合があります。
その際には、
- 専門家が説明する
- 企業が伝えたいことを話す
よりも、
- 親しみやすいキャラクターを設定する
- ユーザーに話してもらう
- 会話に参加してもらう
という設計の方が機能するケースもあるのではないでしょうか。
まとめ
今回の事例では、新人営業社員キャラクターの診断チャットが高いクリック率につながりました。
その背景には、
- 売り込み感を抑えた構成
- 親しみやすいキャラクター設定
- ユーザーが主役になれる会話設計
- 診断コンテンツの参加しやすさ
といった要素があったと考えられます。
チャットボットを導入する際は、「何を伝えるか」だけでなく、「どうすれば参加したくなるか」という視点で設計してみると、新たな発見があるかもしれません。
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